Good Omens悪魔天使関連の言い回…

Crowley: I got to develop Manchester, you had a free hand in Shropshire. (おれはマンチェスターを開発したし、おまえはシュロップシャーを好きにした。)
産業革命時代のマンチェスターは当時の一大工業都市であった一方、そこで暮らす40万人の居住環境は最悪で「この世の地獄」と表された。中でもとりわけ劣悪なスラム街の名前が「Angel Meadow」だったことは興味深い。

Crowley: We’ve got the rest, Beethoven, Brahms, all the Bachs, Mozart, the lot. You know that the devil has all the best tunes. “The devil has all the best tunes.(悪事ほど楽しい)”は本来慣用句だが、クロウリーは文字通りの「最高の楽曲は全て悪魔のもの」という文脈で使っている。

Aziraphale: Well, I’ll be damned.
Crowley: Ah, it’s not so bad once you get used to it.
アジラフェールの”I’ll be damned.(これは驚いた)”という慣用句に対して、クロウリーはdamnedを文字通りの「地獄に落ちる(わたしは地獄に落ちてしまう)」にし、「いや、慣れればそう悪いもんでもないさ」と実際に堕天した身としてコメントしている。

Crowley: Have you seen me in a skirt?(おれがスカートをはいたことあるか?)
Aziraphale: Culloden. 1745.(カロデンで。1745年に。)
カロデンはスコットランドの地名。スコットランド+スカート=キルトのことだろう。なおカロデンの戦い(1746)の後イギリス政府軍が敗残兵を虐殺したことで、スコットランドでは後世に長く遺恨が残ることとなった。

Warlock: This little piggy went to Hades, this little piggy stayed home, and this little piggy ate raw and steaming human flesh… 本来の童謡の前半は下記。
This little piggie went to market,
This little piggie stayed home,
This little piggie had roast beef…

“この子ブタは市場にいった、
この子ブタはおるすばん、
この子ブタはおにくをたべた…”
「この子ブタ」の時に五本指を一本ずつ上げていく、子供向けの数え歌。クロウリーは「市場」を「「地獄」に、「おにく」を「ほかほかの生の人肉」に替えて教えたのである。

Crowley: I am proving that it is perfectly possible to drive at ninety miles an hour down Oxford Street. (Pedestrian screams) And the bus you rode in on! 原形の全文は「(Fuck you) and the horse you rode in on(お前とお前の乗ってる馬もくそくらえ)」。クロウリーはより現代風にしたかったのか、わざわざ「馬」を「バス」に言い換えている。

Aziraphale: The point is, one does not pass by on the other side, Crowley.
Crowley: Your one might not. This one does.
アジラフェール:大事なのは、人は他者に情けをかけるものだということだよ、クロウリー。
クロウリー:おまえという人はな。おれという人はかけないね。

Crowley: Hell’s teeth, Aziraphale, you’ve actually got blue blood. “Hell’s teeth”=なんてこった

Crowley: Do unto others before they do unto you. Kill or be killed. 本来は「Do unto others as you would have others do unto you.(己の欲する所を人に施せ=自分が人にして欲しいように他人にもせよ)」というマタイ伝の句が原形だが、クロウリーは途中の単語をすり替えて、「己がされる前に人に施せ。殺るか殺られるか、ってな」と言っている。

Crowley: You’re a chap after my own heart.
Aziraphale: If you had one.
“after one’s own heart(実に気に入った)”は本来慣用句だが、アジラフェールはheartを文字通りに「心」として、「きみに心はないけど」とクロウリーに茶々を入れている。

Nigel: Cheers!
Crowley: Give ‘em hell!
“give ~ hell”=~を酷い目に遭わせる。クロウリーらしい応援。

Aziraphale: I should talk to Crowley about this. Speak of the devil.
Crowley: Spawn of Hell if you please, Aziraphale.
“Speak of the devil.(噂をすればなんとやら)”は本来慣用句だが、クロウリーは文字通りにDevil=サタンとして、「(サタンのことは『デビル』でなく)『地獄の申し子』と呼んでもらいたいね、アジラフェール」と返している。

Crowley: Come on, don’t tell me you’ve only surfed the electrons in a landline? Live a little! Be a devil!(おいおい、まさか固定電話の電子サーフィンしかやったことないなんて言わないよな?もっと人生楽しめ!一か八かやってみろ!)
“Be a devil”=思いきってやってみな

Crowley: Aziraphale! Aziraphale! Oh, for god—for sa—for somebody’s sake! クロウリーは咄嗟に”for God’s sake(かんにんしてくれ)”と言いかけたところでGodをSatanに替えようとし、だがfor Satan’s sake(文字通りなら「サタンのために」)もおかしいと考え、ヤケになってsomebody(誰か)と叫んだのだろう。